【読書メモ】岩田さん: 岩田聡はこんなことを話していた。

「あなたはいまハッピーですか?」なんて聞かれたら多くの人は宗教勧誘はじまるかと身構えてしまうだろう。
でも岩田さんから 「あなたはいまハッピーですか?」 なんて聞かれたら素直な気持ちを喋ってしまいそうになる。
そんな岩田さんの温かい人柄を感じさせてくれる本でした。

本書の中でも個人的に刺さった話をメモ。

関わっているみんなをハッピーにする

わたしは、自分がどんな会社で働きたいかというと、「ボスがちゃんと自分のことをわかってくれる会社」や「ボスが自分のしあわせをちゃんと考えてくれる会社」であってほしいと思ったんです。
(中略)
社員全員と面談するなかで、話し合うテーマは全員違います。ただ、面談のプログラムのなかで、唯一決まっているのが「あなたはいまハッピーですか?」という最初の質問でした。
(中略)
それで、「商品づくりを通して、つくり手である我々と遊び手であるお客さんを、ともにハッピーにするのがHAL研の目的だと決めよう」と言ったんです。
そう宣言したんだから、「あなたはハッピーですか?」と訊くのは文脈に合っているんです。
で、そうして訊くとですね……まぁ、いろいろなんです(笑)。

マネジメント手法の一環で1on1ミーティングを設定して部下との対話を増やしましょう、というようなアプローチは世に増えてきた。
でも目先の業務や目標の進捗確認やミッションすり合わせではなく、個々人の「幸せ」と向き合おうとするスタンスで面談を行なっている事例はなかなかないと思う。
会社の方向性自体が作り手とユーザーの両方をハッピーにしようというマインドがあってそれを遂行するために社長自らが率先垂範してるのがすごい。
この「ハッピー」と向き合おうとする優先順位を高くおいていたからこそ、結果としてユーザーへの「ハッピー」に繋がっているんだなと感じた。

「生みの苦しみ」という言葉があるように、物創りの現場は楽しいことばかりでなく苦しいことも沢山ある。
そういう環境でも「ハッピー」と向き合うきっかけを岩田さんが作ってくれてたからこそ、働いている人の「心の健康」が保たれ、よいプロダクトが生まれていたのかもしれない。

得意なことに集中する

自分たちはなにが得意なんだっけ、ということを自覚したうえで、「なには、なにより優先なのか」をはっきりさせること。順番をつけること。それが経営だとわたしは思います。
(中略)
自分たちがすごく苦労したと思ってないのに、妙に評価してもらえるときというのは、放っておいても、どんどんいい結果が出て、いい循環になって、どんどん力が出ていく状態。それが自分たちに向いている得意なこと。そうじゃないことは向いてないことだ、というふうに、わたしはだいたい判断しています。

「労力の割に喜んでもらえることに集中する」
こういう軸が無いと、ちょっと調子が良くなると色々なものに手を出したり、逆にちょっと不調になっても今のままでよいのかと自問自答したりする。
時代に合わせて自分の「得意」を伸ばしていく。
実際には細かなチューニングをしていっているとは思うけど、一環して「得意なこと」を見つけ、優先順位を高く張り続けることで良いサイクルを生み出す。
意思決定に迷いがでたら「得意な領域」について立ち返って考えるのが大事だなと。

才能はご褒美を見つける力

ゲームって、すぐにやめちゃうゲームと「なんかやっちゃうんだよね」っていうゲームがあるんです。同じように丁寧に仕上げたゲームでも、本質的なおもしろさとは別の次元で、続くゲームと続かないゲームがある。このことと、いろんな習慣が継続するかということは、すごく似ているんです。
共通することがなにかというと、人は、まずその対象に対して、自分のエネルギーを注ぎ込むんですね。時間だったり、労力だったり、お金だったり。そして、注ぎ込んだら、注ぎ込んだ先から、なにかしらの反応が返ってきて、それが自分へのご褒美になる。
そういうときに、自分が注ぎ込んだ苦労やエネルギーよりも、ご褒美のほうが大きいと感じたら、人はそれをやめない。だけど、返ってきたご褒美に対して、見返りが合わないと感じたときに、人は挫折する。
これは「やめずに続けてしまうゲーム」の条件としても成り立ちますし、「英語を学ぶときに挫折しないかどうか」も、同じ理由で説明できると思うんです。

ゲーム開発においてはユーザーインプットとフィードバック、アクションとリアクションなどユーザーが行なった行動に対しての報酬(ご褒美)を意識するのが大事と言われている。
ゲームルールは面白いけど、なんか「ハマらないなぁ」というケースは、ユーザーアクションに対しての報酬(ご褒美)が適切ではないことが要因なのだ。
秀逸なゲームシステムやルールだけでなく、適切な報酬やフィードバックを戻す。
開発者視点だとどうしてもシステムやルールばかりこだわってしまうけど、リアクション / 報酬(ご褒美) / フィードバックの観点をしっかり持つことが「ハマるゲーム」を作るためには大事だ。

任天堂ファンからゲーム好きから経営者まで幅広い層が読んで面白い本だと思います。
またこの本読まれた方は、糸井重里さんの「すいません、ほぼ日の経営。」もおすすめです。これをきっかけに是非!

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